【完】絶対引力
初めての場所へ
『俺は遠くの県に行くんだ。小夜、元気でな!』
『小豆島?ってとこ行くんだって。』
『俺と小夜の間には引力があるんだ。
また絶対会えるから泣くな。』
いつも思い出すのはこの台詞。
泣く私を、笑ってなだめる伊織は…
私の初恋だった伊織は…
この後わたしの前からいなくなった。
――それから6年。
19歳になった私は、あなたを探しに旅に出ます。