【完】絶対引力
3軒目くらいが終わったとき涼が、
「聞いてなかったんだけど、会いに来た人の名前って何て言うの?」
と聞いてきた。
あ、そういえばいってなかった…。
「伊織…。」
「女?」
「ううん、違う。」
そう言った時、涼があっ、と何かひらめいた様に言った。
「もしかしたら優が知ってるかも…。」
「優…?」
きっと友達なのだろうけど、気になったので聞いてみる。
何でその人が知ってるのか・・・。
「あたしの、親友かな…。」
そう言って足元に転がっていた石を蹴った。
どこか悲しそうでそれが何でか気になった。
けれど、今は聞いたらダメな気がした。