【完】絶対引力
「「ぷっくくく…。」」
口を押さえながら笑いに耐えるあたしと優。
…いや、本当に面白いわ。
池上がこんな奴とは思わなかった。
そう思うのは本日何回目か分からない。
「あ、ごめんなさ…。」
「何でそっちいんのっ!」
小夜の言葉を無視して話し出す池ヶ谷。
何でそっちいんのって…。
あなたもでしょうよ…。
「え…あ…。い、おりに…会いに…来たの…。」
反応を怖がりながら途切れ途切れ言う。
「本当…?」
「う、ん…。迷惑だったよね…。ごめんなさい…。」