【完】絶対引力
今にも泣きそうな顔になる。
携帯を持っている手は震えている。
「何で謝んの?俺、嬉しいのに…。」
ぷくく…。
絶対照れた顔してるよ池上。
これ以上聞いてるといつか吹き出して大笑いしちゃいそう…。
「俺今すぐ帰るから、絶対待ってて。飛行機のチケットなんとかとれたから。」
あ、取れたんだ。
まぁ今から帰ってきても、もうこっちに着いたら夜だろうから会うのは明日だね。
さっきから突っ込みを入れるあたし。
もちろん心の中で。
「ありがとう。待ってる…。」
小夜がそう言い終わったのと同時に優が携帯を奪う。