【完】絶対引力
――――…。
「さーよー。」
枕に顔をうつ伏せる涼。
優も帰って、お母さんもお父さんも寝て、私は涼の部屋。
部屋を暗くしてクーラーをつけて涼と一緒にベッドの中。
「なぁに?」
「暑いねー。」
本当に暑がっているようで。
「そだねー。クーラー付いてるよ?」
「うん。明日楽しみ?」
話を急に変えてきた。
「んーなんか、まだ実感湧かない。それにドキドキする。」
「乙女だねー。」
「そういう涼は優が好きなんじゃん。」
私がそう発したとき涼はいきなりガバっと起き上がった。
「ななな、何で知ってんのっ?」
「ふふ、なんとなく。その反応だと本当なんだ。」