【完】絶対引力
「よく言うね~、あんな会話しといて。」
「私と伊織より、涼と優の方が仲いいよ…。」
それは当たり前なんだけど。
なんせ6年のブランクがある訳で…。
ずっと連絡もしてなかったんだから。
「涼…?」
無反応な涼。
名前を呼ぶけど枕に顔を埋めたまま。
「りょーうっ。」
ゆさゆさと揺すると、
「ん~?も…行か…な、い…。」
なんて寝言を言ってる。
寝たのか…。
眠りにつくの早いなぁ…。
それに、
「涼はどこに向かうつもりなの…。」
ふふっと笑って、私も寝ることにした。