【完】絶対引力
今は9時前。
昼間ほどの暑さはんく結構快適な天気。
昨日散歩したから少しこの島の地図が分かった。
今日良い天気になりそうだなぁ…。
そう思っていると携帯に着信が入った。
相手は涼。
「もしもし?」
「小夜どこ行ってるのー?」
起きたばかりなのか眠そうな声。
「港の方に今歩いてるー。」
「じゃあ、あたしも行くからそこでまってて。」
「うん、わかったぁ…。」
一通り用件が終わり、電話を切った。
涼も来るって言うから家の方に一旦戻ろ…。
くるっと方向転換をして戻る。
―…きっと、この考えが悪かった。
戻らないで待っていたら?
そのまま港の方に歩いていたら?
その方が良かったのかもしれない。