【完】絶対引力


「本当は、好き。大好き。」


やっと…
やっと…言えた。

ずっと会いたかった。

私の瞳からは涙が溢れ出す。


「俺も大好き。会いたかった…。」


私より全然大きい伊織に体全てを包まれる。


「ははっ。泣くなよ。」

泣いてる私を昔みたいに優しい声でなだめてくれる。

大きい手は頭を撫でてくれて…。

その幸せに浸っていると伊織が、


「顔上げて。」


と言った。

顔を上げると微笑んでる伊織。

「可愛くなった。」

そう言って私の涙を指でふき取った。






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