【完】絶対引力
あ、朝の女の子…。
凄い形相で私を睨んでくる。
「何?」
凄い冷たい声と冷たい瞳。
こんな伊織を私は見たことがない。
「その女、誰?まさか彼女とか言わないよね?この私がいながら…。」
「彼女だけど?」
素っ気無く答える伊織。
「本当に言ってんの?そんな不細工が彼女?笑わせないでよ。」
ぶ、不細工…。
自覚はあったけど率直に言われると傷付く…。
「不細工?どこを見て言ってんの?お前より全然可愛いじゃん。顔も性格も。」
売り言葉に買い言葉。
遠まわしに性格が悪いといってるのだろう。