Best friend disqualification 「親友失格」
私は、走った。
走って、走って、
走っているその勢いにのせて、
右手の拳を上げて、思いっきり壁を殴った。
足の力が抜けて、
私は崩れ落ちるように座り込んだ。
麻衣を変えてしまった「あの」あだ名が、
私からの救いの手を離した麻衣が、
麻衣から手を離してしまった自分が、
全てが憎かった。
私の手は、壁でこすれて切れていた。
血が指を伝わって、床に落ちた。
涙も頬を伝わっていった。