ロデオ・カルテット─シールドロック─鳥籠編
ヴォルラスがスピカの変わりに予想したことを言った。ただ、それがどこかと聞かれると返答に困ったようで、眼を逸らした。
「わかった」
彼はそれだけ言うと、足掛かりになりそうな椅子を踏みつけて、そのまま開いた通気口に飛びつくと、暗い穴の中へと姿を消した。
「隊長、せめて鍵くらい探してください」
スピカは呼び止めたが、彼はまったく聞いていない。
彼の姿が消えてから、しばらく沈黙した三人は、DMの気配に悪寒を感じた。
「兎に角、此処を離れましょうか」
ヴォルラスが立ち上がる。
「そうですね、あの二人も運ばないと」
「運ぶって、工場はDMだらけだぞ」
ヴォルラスとスピカに危険を知らせるようにクルルが言った。
「ヴォルラスさん、僕、少しデータ解析をしてみます。
クルルさんとあの二人を連れて、逃げてください」
ヴォルラスは即座に首を振る。
「それはできませんね。
彼らがデータを捨てたということは、なんらかの危険があると判断します。
政府軍を率いれた後にでも十分処理は可能です。
今は、安全確保が先です」
ヴォルラスの言うことはスピカにも良く理解できた。
「わかった」
彼はそれだけ言うと、足掛かりになりそうな椅子を踏みつけて、そのまま開いた通気口に飛びつくと、暗い穴の中へと姿を消した。
「隊長、せめて鍵くらい探してください」
スピカは呼び止めたが、彼はまったく聞いていない。
彼の姿が消えてから、しばらく沈黙した三人は、DMの気配に悪寒を感じた。
「兎に角、此処を離れましょうか」
ヴォルラスが立ち上がる。
「そうですね、あの二人も運ばないと」
「運ぶって、工場はDMだらけだぞ」
ヴォルラスとスピカに危険を知らせるようにクルルが言った。
「ヴォルラスさん、僕、少しデータ解析をしてみます。
クルルさんとあの二人を連れて、逃げてください」
ヴォルラスは即座に首を振る。
「それはできませんね。
彼らがデータを捨てたということは、なんらかの危険があると判断します。
政府軍を率いれた後にでも十分処理は可能です。
今は、安全確保が先です」
ヴォルラスの言うことはスピカにも良く理解できた。