ロデオ・カルテット─シールドロック─鳥籠編
「戦滅なら幾らでも手はあるんだ。
まあ、内部だけ破壊ってのもやれるが、時間が掛かるだろ」
「大丈夫ですよ。
隊長さんが歩き回っていれば、あちらから出迎えにきます」
ヴォルラスの助言に面倒そうに寝返り打って彼は言い返す。
「詐欺師もその連れも出てきたところで皆まで説明しないだろ」
「それは、そうですが、接触する価値はあります」
会話しながら、彼はセスナの視線に気付いていた。
出会う度に、何か言いたげな紅い瞳で彼を見つめている。
いきなり起き上がった彼に驚くヴォルラスを余所に、少女に近づくとセスナを無理やり取り上げた。
彼の両手で、無駄に暴れるセスナを助けようと少女が手を伸ばす。
「あっ、セスナ返せっ」
「なあ、ガキ、こいつの言葉わからないか」
「わからないよ。
返せ、嫌がってる」
彼と少女には身長差が在りすぎる。
届かないと判断した少女は、ムキになって飛び跳ねた。
「嘘だろ、偶に話してる」
「あれは偶にだもん。
セスナからちゃんと返答が返るわけじゃない」
セスナを空に掲げる彼に少女は必死で食いついた。
彼はそれを避け、暴れるセスナを無造作に放り投げた。
まあ、内部だけ破壊ってのもやれるが、時間が掛かるだろ」
「大丈夫ですよ。
隊長さんが歩き回っていれば、あちらから出迎えにきます」
ヴォルラスの助言に面倒そうに寝返り打って彼は言い返す。
「詐欺師もその連れも出てきたところで皆まで説明しないだろ」
「それは、そうですが、接触する価値はあります」
会話しながら、彼はセスナの視線に気付いていた。
出会う度に、何か言いたげな紅い瞳で彼を見つめている。
いきなり起き上がった彼に驚くヴォルラスを余所に、少女に近づくとセスナを無理やり取り上げた。
彼の両手で、無駄に暴れるセスナを助けようと少女が手を伸ばす。
「あっ、セスナ返せっ」
「なあ、ガキ、こいつの言葉わからないか」
「わからないよ。
返せ、嫌がってる」
彼と少女には身長差が在りすぎる。
届かないと判断した少女は、ムキになって飛び跳ねた。
「嘘だろ、偶に話してる」
「あれは偶にだもん。
セスナからちゃんと返答が返るわけじゃない」
セスナを空に掲げる彼に少女は必死で食いついた。
彼はそれを避け、暴れるセスナを無造作に放り投げた。