ロデオ・カルテット─シールドロック─鳥籠編
慌てるスピカとは真逆に、慣れきった彼の表情がある。
「どこもかしこも、やり口は変わらない訳だな。
それで、何をさせるきだ」
「そう焦る必要はないでしょう。
おい、お連れの方には別室で休んで貰ってくれ」
コクリートは、無表情のまま部下に指示を出し不可解に顔を歪めるスピカを、彼の前から連れ去ってしまう。
彼は溜め息混じりにそれを見送り、コクリートの促しで部屋へと足を踏み入れた。
部屋は、フローリングと呼ばれる板張りの床で窓際に市長が使う机、壁際に奇妙に武装した人形二体が置かれ、入口の左側に抽象画が飾られていて、その中央にソファとテーブルが置いてある。
彼は礼儀もなくソファを陣取ると、サングラスを外してコクリートを見据えた。
背の高い中年男が、戦争中とは思えない程の贅沢な身なりをして笑みを浮かべている。
「神、云々は兎も角さ。
神官を消せ的な要件は呑まないことにしてるからそのつもりで」
彼も彼で、そんなコクリートに笑みを作り替えしただけだった。
「どこもかしこも、やり口は変わらない訳だな。
それで、何をさせるきだ」
「そう焦る必要はないでしょう。
おい、お連れの方には別室で休んで貰ってくれ」
コクリートは、無表情のまま部下に指示を出し不可解に顔を歪めるスピカを、彼の前から連れ去ってしまう。
彼は溜め息混じりにそれを見送り、コクリートの促しで部屋へと足を踏み入れた。
部屋は、フローリングと呼ばれる板張りの床で窓際に市長が使う机、壁際に奇妙に武装した人形二体が置かれ、入口の左側に抽象画が飾られていて、その中央にソファとテーブルが置いてある。
彼は礼儀もなくソファを陣取ると、サングラスを外してコクリートを見据えた。
背の高い中年男が、戦争中とは思えない程の贅沢な身なりをして笑みを浮かべている。
「神、云々は兎も角さ。
神官を消せ的な要件は呑まないことにしてるからそのつもりで」
彼も彼で、そんなコクリートに笑みを作り替えしただけだった。