ロデオ・カルテット─シールドロック─鳥籠編
2話/愚者のヨル
飲み続けた。
潰れるまで酒を注文した彼は、今までにないくらい無防備だった。
監獄島でもこれほどまでにワイン瓶を空けたことは無かった。
まさに、限界への挑戦だった。
周りはそんな彼の気持ちを知る由も無いのだろう。
いきなり現れた噂上の神を遠巻きに眺めて、静かに成り行きを見守っている。
彼も、そんな客人を気に留めることなく、酒を注いでは飲む行為を繰り返していた。
少女に言った言葉を後悔さている分けではない。
ただ、あの白い塊がどうしても気に食わなかった。
あう度に、なにか異様な空気を向けてくる小さな生き物だ。
自分に何か言いたいことがあるのは分かるが、彼にはそれ以上どうすることもできなかった。
彼にはドラゴンセスナの言葉は理解できない。唯一、接触し意志疎通できそうな少女は何故か聞く度にはぐらかしてくる。
かといって、セスナが人語を話すとも思えない。大体、話せるなら既に話している筈だった。
彼は、胸中でぼやき続ける。
「見つけましたよ、隊長。
なにやってるんですか、昨日、散々飲んだんでしょう」
後、一杯。
酒の入った瓶に手を掛けた彼に声は掛かる。
潰れるまで酒を注文した彼は、今までにないくらい無防備だった。
監獄島でもこれほどまでにワイン瓶を空けたことは無かった。
まさに、限界への挑戦だった。
周りはそんな彼の気持ちを知る由も無いのだろう。
いきなり現れた噂上の神を遠巻きに眺めて、静かに成り行きを見守っている。
彼も、そんな客人を気に留めることなく、酒を注いでは飲む行為を繰り返していた。
少女に言った言葉を後悔さている分けではない。
ただ、あの白い塊がどうしても気に食わなかった。
あう度に、なにか異様な空気を向けてくる小さな生き物だ。
自分に何か言いたいことがあるのは分かるが、彼にはそれ以上どうすることもできなかった。
彼にはドラゴンセスナの言葉は理解できない。唯一、接触し意志疎通できそうな少女は何故か聞く度にはぐらかしてくる。
かといって、セスナが人語を話すとも思えない。大体、話せるなら既に話している筈だった。
彼は、胸中でぼやき続ける。
「見つけましたよ、隊長。
なにやってるんですか、昨日、散々飲んだんでしょう」
後、一杯。
酒の入った瓶に手を掛けた彼に声は掛かる。