青い空と屋上と、


「ババ抜きでいい?」

『…2人で?』

「ババ抜き嫌い?」

『…普通』


微妙な空気が流れた。
そんなのお構い無しにカードを配る男。ほんの暇潰し。と思っていたが、いつの間にか…



『だあー!!また負けた!!』

「んじゃぁ、俺のイチゴミルクお願いね~」



次は絶対に勝ってやる!と言いながら階段を降りた。いつの間にか、屋上でサボるのは日課になった。毎日来てアイツとトランプしてた。
名前は聞いた事がない。学年の色は青。そして私も青。と言う事は同い年。



…こう言う時、公立なのにマンモス校のようなクラスの多さが憎たらしい。商業科、情報科、工業科、普通科がある学校。いや、普通はあり得ない。


…2年生で、5組以外のクラス。
この間まで、校庭は桜色だったのが何時しか既に緑色へと変わっていた。



気づけば、この想いも恋に変わっていたんだ。


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