意地悪王子☆に囲まれて
夢かと思った

でも、それは確かに咲の声で・・・

「そりゃ、アタシだけの片思いだと思う
 でもね、今、飛鳥しか見えないから
 もう、昔じゃないんだ」

ただただ、うれしかった
そうハッキリ言った咲の声が・・・

俺は階段から立って扉を開いた
そのとき、

「ゴツッ」

「「痛っ」」

咲にぶつかった

「ごめんなさいっっ!」

そう謝る咲
バーカ、気付かないのか??
ちょっと腹が立って、咲の手首をつかんだ

「あの・・すいません!急いでるんで・・・」

ホントに気付かないのかよ

「バーカ」

思いっきりそう言ってやった
これじゃ、入学式からまたやり直しじゃねえか

咲をしっかり抱いた

もう、絶対に離さねえ
< 91 / 93 >

この作品をシェア

pagetop