最後の夏-ここに君がいたこと-
しかし相手選手は野原君を軽々とかわすと、勢いよくボールを蹴った。

ふわっとボールが浮く。

時間が一瞬止まった……。

ゴールネットが揺れる。


「ぎゃぁああああ」


応援席からは悲鳴。

私は感情よりも何よりも先に叫んだ。


「なんでーっ?!」


体の力が抜けてしまい、椅子に座り込む。



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