最後の夏-ここに君がいたこと-
悠太は愛おしそうに蛍たちを眺めていたが、やがて意を決したように口を開いた。



「陸……」


「ん?」


「あの約束……もう守らなくていいからな」




――約束?




「お前が、志津を幸せにしてやるんだ」





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