最後の夏-ここに君がいたこと-
1年ぶりに見た悠太は少し痩せて、日焼けで黒くなっていた。

久しぶりに悠太を見て胸がぎゅうっと締め付けられた。


「元気そうだな」


陸が嬉しそうに言った。


「……うん」


良かった。元気そうだ。


「体つきが変わったね。肩の辺りとかガッチリしたかも。あと……」




あと……あと……。

なんか、なんていうか、ちょっと……。

あー!! なし!! なし!! 今のなし!!



思わずスクリーンから顔を背けた。


「あと? なに?」


「なんでもない!!」


「志津スクリーン見ねぇの?」


陸が不思議そうな顔で尋ねた。


「み……見てるよ!!」


声が裏返る。

……悠太がやたら格好良く見えて、恥ずかしくなって直視出来なかった。

なんて、そんな事言える訳がない!


頭の奥が燃えるように熱かった。
のぼせそう……。

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