私に恋を教えてくれてありがとう【下】
この日


お勘定は祐樹がもってくれると言ったが


華子は譲らなかった。





「だめ!お金に関してはしっかりしておかなくちゃ

 

 それに、私は来週から働く身なんだから
 
 いいの!」




華子はバシッと言って割り勘にした。




祐樹は 店員に向かって目をぐりぐりさせて

君には負けたよ……と肩を沈めた。




帰りはお互い電車だったため

駅まで同じ歩幅で並んで歩き

また近く遊ぼうと口約束をして笑顔で手を振った。


そして華子は5分だけ電車に揺られた。



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