私に恋を教えてくれてありがとう【下】


そろそろ大学の授業は終わっているだろう。




華子はいつも相手に迷惑な時間を避けて

送るようにしていた。




専門学校からの帰り道、

自転車をこぎながら気持ちよく空を眺めた・・・・・




なんだか照れている様で、昨日の祐樹みたい。



ちょっと寒いけどこれ位の気候が一番好きだ。




華子は家に着く前に

ちょっと公園に寄り道をしてメールを打つことにした。



この公園に寄るのはほぼ恒例となっていて

ブランコに乗りながら空を眺めるのが好きなのだ。



いつものブランコによいしょ!と小さなお尻を乗せて

つま先と踵でブランコを揺らした。




砂場にはまだ5歳くらいの男の子を連れたお父さんがいた。



そんな姿を微笑ましげに眺めて、幸せを貰いながら

携帯を開いた。



着信が入っている。





「・・・・・あら」

祐樹からだった。





華子は慌てて電話をした。
< 18 / 355 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop