私に恋を教えてくれてありがとう【下】
17 ひと時の平穏
さまざまな想いが交差し
絡み合い
片付けられない女の状態とはこういうものかと思った。
確かに華子の部屋は唖然とする。
心も足場の現状も散々だ。
少しの動作も必要以上の警戒を要し、目当てのものに辿り着くが
いつも、もとの場所に戻るときに何かがおこる。
携帯の充電器をふんずけてみたり
ずぼらに畳の上の置いたマグカップを見事にひっくり返したりと忙しい。
よくもこんなに類似するものだ……
恋愛も……。
華子は息を前髪に吹きかけた。
「……もやもやしてたんだな……」
そう言いほんのり口角を上げ部屋を片付け始めた。
部屋がこうなるのは当たり前。
件(くだん)の騒動で身も心もぼろぼろのまま
仕事に身を入れなければいけなかった。
確かに白石祐樹は支えになっていたのだが
やはり、職場での自分の位置が変わったのをひしひしと感じる毎日は
日を重ねなければなかなか変わることはなかったのが事実。
2か月ほど経った今、ようやっと
本来の仕事ぶりを発揮できる様になったのには訳があった……。
絡み合い
片付けられない女の状態とはこういうものかと思った。
確かに華子の部屋は唖然とする。
心も足場の現状も散々だ。
少しの動作も必要以上の警戒を要し、目当てのものに辿り着くが
いつも、もとの場所に戻るときに何かがおこる。
携帯の充電器をふんずけてみたり
ずぼらに畳の上の置いたマグカップを見事にひっくり返したりと忙しい。
よくもこんなに類似するものだ……
恋愛も……。
華子は息を前髪に吹きかけた。
「……もやもやしてたんだな……」
そう言いほんのり口角を上げ部屋を片付け始めた。
部屋がこうなるのは当たり前。
件(くだん)の騒動で身も心もぼろぼろのまま
仕事に身を入れなければいけなかった。
確かに白石祐樹は支えになっていたのだが
やはり、職場での自分の位置が変わったのをひしひしと感じる毎日は
日を重ねなければなかなか変わることはなかったのが事実。
2か月ほど経った今、ようやっと
本来の仕事ぶりを発揮できる様になったのには訳があった……。