私に恋を教えてくれてありがとう【下】

ここの小児科は後から設置された為に

内科、外科とは離れていて

一番近いといえば内視鏡室、看護部、喫茶なもので

今日牧田の居る内科には程遠い。


また看護部に目くじらをたてに来ない限り会わないであろう。



きっと今日から殆どをここで過ごす事になるだろうという気がした。


隔離された場所というと、ここがうってつけだ。


華子は舌圧指を入れるコップや、ディスポの用意、

玩具の消毒などをして先生が来るのを待った。


今日は女医の後藤先生だ。


……安全……。

華子は部屋を、患者と看護師側で分割するようにひかれたカーテンをシャーっと引き

緊張やらストレスやらを溜息に乗せ

椅子に腰をおろした。



すると

……♪♪♪♪



内線がなった。



華子は息を抜いた途端の出来事で余りに驚き

内線番号も見ずにその電話に出た。


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