私に恋を教えてくれてありがとう【下】
華子は身を粉にして働いた。





看護師から注意されることは日常茶飯事だったが、


それが華子にとってかなりありがたかった。





その一つ一つが華子にとって大儀なことなのだ。



毎日こつこつと知識を増やすことが出来、


かなり充実しているといえよう。




時に、

イチゴジャムの瓶に早朝尿を採って来てしまい

それで定期検査をしてほしいと申し出てくる患者に悩まされ



時に

検便の採取日記入欄に自分の生年月日を記入し、

明治の便を渡してくる患者を優しく指導した。






そして、やはりどこにでもいるものだ。

ただ、ナース服の女を求めにくる健常者。



勤めて2週間。


今日の午前は

腹部超音波の介助をする日程になっていたので、

準備をしに超音波室に向かう途中だった……。



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