私に恋を教えてくれてありがとう【下】


「やっ!!

 ほんっとうやめて!!

 大っきらい!!!!!」


絡まる腕に抗おうと

ひたすら頭と肩を揺さぶったが

重い身体がのしかかってくる


……無意味。



「華子?わかってるんです。

 あいつ等がこうさせたんでしょ?

 もういいんだよ?


 僕が守りますから……」



恐ろしい程の腕力、握力で捕えられた獲物に

カラカラに乾いた唇が痛い位押しつけられ

うるおいを求めむさぼった。



「……や!!……んっ!」



執拗に溢れる彼の愛が華子に注がれ

中和されたものを彼は欲しがった。


「ん…華子…ん…んん」



華子の瞳は乾くことがなかった。

……もう感覚がなかった。












< 249 / 355 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop