私に恋を教えてくれてありがとう【下】

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

牧田先生は、毎年、和葉に会っていた。

私があの子のところへ行く時

必ず一番奥の水子の像に

これでもかという程華やかな花が供えられ

手紙が添えられていた。

“和葉へ”と。


一緒に来た祐樹は、やはり複雑な顔を見せたけれど

私は彼の手をきつく握りしめ、微笑んで見せたら

祐樹は、何倍もの包み込むようなきらきらした笑顔を向けてくれた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


< 306 / 355 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop