私に恋を教えてくれてありがとう【下】

ナースステーションは、非常に引き締まった様子を見せていた。

指示書を見て点滴に薬を詰め、酸素マスクの滅菌の袋を手早く裂き、どこからかストレッチャーが

カーチェイスをしてるかの様に飛んできて、各々をそこに繋げた。


「……!!!!そら!!」


「淳一郎……先生!!」


患者に添っていた彼は、ややばつが悪そうだった。


「急変ですか!?」


患者に駆け寄ったそらは息をのみ

身の毛がよだった。


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