私に恋を教えてくれてありがとう【下】
6、院内恋愛
うららかな日差し
ルンルンと鳴く鳥の声は過ぎ去り
徐々に気圧配置がかわり
過ごしにくい季節に入って行った。
空は高く、今日は快晴と言えるほど
雲のない日となっている。
華子の最近は
糖尿病外来へとつぎ込まれていた。
照りつける太陽の猛威はすさまじい。
カウンターで
患者一人一人の検査結果を
糖尿病手帳たるものに記入をするのは至難の業だと
周りの先輩やら同期が
わずかながら華子を励ました。