愛のない世界
彩香は泣いた。


吐き続けながら、泣いていた。


意味は無い。


ただ、泣いた。


涙と鼻水で、グチャグチャになりながら、彩香は泣いていた。



苦しい…

苦しい…

苦しい…



いつまで、続くの…?

いつまで、続けるの…?



― 毎日の後悔は、いくら“復讐”しても覚えるコトも慣れるコトも出来ないままで、どうすればイイというの…私は? ―


彩香は、心の中で叫んだ。


悲鳴を上げて、何度も何度も叫んでいた…。


助けて…



誰か、助けて…




と…



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