愛のない世界
彩香にとって男は、彩香が生きる為の道具でしかなかった。


生きる為の必要不可欠なモノ、それは男。



あの軽蔑していた男達によって、彩香は生かされていたのも、紛れもない事実だった。


バカにしていた男達によって、彩香は助けられていたのだ。


男の手で汚され、男の手で傷付けられる。


そうしないと、彩香は生きている実感さえ湧かなくなっていた。


軽蔑している男によって抱かれていないと、彩香は生きていくことさえ出来なくなっていた…


気が付けば、彩香の躰は男なしでは生きていけなくなっていた。





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