愛のない世界
男からどんなにきつく首を絞められていても、彩香は男の顔から目を逸らすコトが出来なかった。


彩香は、男が怖くなかったのだ。


勿論、首を絞められて苦しかったのは事実。


狂った男を目の前にして、何も思わないハズはないのに、彩香は恐怖心というモノがなかった。


しかしその行動が、更に男を逆撫でしたのだ。


「なんだ、その目は?その人を見下す様な、その目は……なんだっ!馬鹿にするのも、いい加減にしろっ!!」
男は、彩香をおもいっきり突き飛ばした。





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