愛のない世界

やっとの思いで息をする彩香に、男は更に詰め寄る。


「苦しいか？そんなに、苦しいかぁ。あっ？」
男は、彩香の髪の毛を引っ張り、今度は壁に頭を何度も何度も打ちつけた。


壁に打ち付けられる度に、彩香のうめき声が鳴る。


「どうだ、苦しいか？あぁ、どぉーなんだよっ！！」
男は、何度も何度も執拗以上に、彩香を攻め立てた。


涙で髪の毛が顔にへばりつく様の彩香の泣き顔を見て、男は更に興奮した。


昂る興奮は収まるコトなく、次に彩香を何度も何度も殴った。


彩香の歪む顔から、真っ赤な血が溢れ出すまで、男は何度も何度も彩香を殴り続けていた。


殴られ続ける、彩香。

いつの間にか、意識を失い倒れていた…。