愛のない世界
気が付くと、彩香は病院のベッドに寝ていた。


「なんだ…私、生きていたんだ…」
呟く、彩香。


殴られた傷の痛さで、生きているコトを更に実感した。


医師からは、生きているのが不思議な程の傷と出血量だったと説明された。


幸いにも、発見が早く処置も的確に行われた為、功を奏したとのコトだった。


あの時、ホテルの従業員の発見がもう少し遅かったら、今頃は…


そう思い出しただけで、ゾッとした彩香だった。




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