愛のない世界
男は、余命幾ばくもなかった。


具合の悪い体で、病院をこっそり抜け出し、この街を彷徨い歩いていたのだ。


そこで、彩香と出会った。


これは、運命とも言えるのだろうか…。


もしこれが運命だというのならば、残酷な結末で終わるのであろうに…。



二人の未来への道しるべなんて、既に決まっているのだから…。






< 52 / 94 >

この作品をシェア

pagetop