Pinky2
『次、プログラム8番学級対抗リレー…』



プログラムの放送が流れ始める。



「きた…。」


行きたくないなぁ。

せめて啓におめでとうでもいってから行きたいわ…。


「美緒、がんばってね!」


「う…うん。」


あかん。

緊張がハンパない…。



私はゆっくり選手が集まる所へ行った。





うわー…。

皆足早そう…。



8クラスの中から上位3クラスが商品券をもらえる。


それも、この私がでるリレーはクラス対抗だけど、学年関係なく同じクラスの選手とバトンパスをする。


だから、1年も3年も同じチームとなる。

それから私は各チームごとに集まるため、自分のチームを探した。


「美緒ちゃーん。こっちだよ!」


名前を呼ばれて駆け寄ると…


「あ…」

そこには見たことがある顔。


「やだぁー、仲本先輩も一緒なんて最悪〜。」


うわ…私が目撃した啓に告白してた1年の子や。


「ま…まぁ、先に走る順番決めなきゃ!」


私の名前を読んでくれた人は気まずそうに話を進めた。


「あ、じゃああたし〜、3番くらいに走りたいな〜。」


「あ、じゃあ私は4番!」


と、皆次々と決めていく。


え!?
私も言わな!


「私は6番がいい!」


「えぇ〜、あたし的にはぁ仲本先輩はアンカーがいいと思うんですけど〜。」


は、はぁ!?

私、遅いのに!!


「じゃ、頼むね!」


「えっ…待っ…」

『では、走者の皆さんは位置に着いてください。』



「よしっ、行くよー!!」

まとめ役の子が気合いをいれて、反対側に行ってしまった。



そ…そんなぁ…。


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