Pinky2
「…………め……なさ…い。」



…え?



「ご、ごめんなさいぃっ!」


突然鈴ちゃんは私の足を見つめたまま泣き出した。



「…鈴ちゃん。…私と啓を認めてくれたら、許す。」

そう言って私は笑った。



もういい。


ほんとはまだ許せてへんけど、気まずい関係にはなるよりましや。


「美緒お姉ちゃんー!」


これで元通り…やな。



私がすすり泣く鈴ちゃんの背中を擦っていると、後ろからまた声が聞こえた。



「先輩、すみません…。」


振り返ると、さっき鈴ちゃんを突き飛ばした子が立っていた。


「美緒ー、そいつも謝りたいってさ。」


そう言った啓とさっ君がその後ろに立っていた。


私と鈴ちゃんは顔を見合わせて笑った。




もめ事はなかなか解決せんけど、仲直りは最高かもしれない。


そう思ったで。
< 106 / 140 >

この作品をシェア

pagetop