Pinky2
こいつ!!


「んなもん、やるわけ…」


俺が強気で言い返そうとした時に、周りから反対された。


「まーまーまー、いつも一緒にいるんだから、今日くらい我慢できるだろ?」


「心配しなくても美緒は私たちと楽しむからー」


次々とクラスの奴らが言ってくる。



「俺は…!!」


美緒と2人になりたいねん!!!



「はいはーい。啓はこっちなー。」


英二!?


「お、おい!」


英二に美緒の横からずりずりと引きずられて、離される。



「美緒も私たちの間に座ってねー」

は?な、奈々!?



なんでお前らが俺たち引き裂いてんだよ。

それからクラスの奴らのガードが固くて、美緒に近づけなかった。


「よーし。お前ら今日は頑張ったな!今から風呂行くぞー!!」


「よっしゃー!!」


先生が入ってきて1人づつに温泉の入場券を配りだした。


…美緒と一緒にいれない…


ただその事だけが頭をよぎって喜ぶ暇もない。



───…


「あー!もう!!つまんねーよ!!」


「まぁ、そう言うなって。」


温泉につかりながら俺は英二に愚痴った。


なんでこーなるんだよ。


まじでつまらん。



「今回は啓より佐久間に権利があるんだよ。」


「なんで?俺だってがんばったやん。」


「頑張ってたのは確かやけど、そこじゃなくて…。」


…?

そこじゃないってどういう意味や?

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