Pinky2
「あ…言ってなくてごめん!そんなショック受けんといて…。悪気があったわけじゃ…」


直哉君にだけ秘密にしてたわけやないねんけど…。

怒ってへんかな…。



「いいって、美緒。そんな理由でショック受けてるんじゃないから。こんな奴ほっといて行くぞ。」


ぐいぐい引っ張られるからちゃんと直哉君に謝られなかった。

しかも…




「啓…?私達の教室あっちやで?」

「分かってるわ!」




…怒ってる…。










「あ…のさ、啓…怒ってるん?」

恐る恐る聞いてみた。


私…なんかしたんかなぁ…。




「…お前がいろんな奴に好かれ過ぎやねん!アホ!!」

何それ!
アホとか言うな!


「はぁ!?どーいう意味!?」
「自分で考えろ。」



そえ言って教室に入った。

「おはよー。」


「おはよ!美緒達も今日は疲れてない?」

「うん…ちょっと。」



奈々達も相当疲れているみたいや。

「お土産渡した〜?」


そうだった!

「まっ、まだや!」


私が渡しに行こうと席を立ったとき、啓が言った。


「待てや、1人で行くな。俺もついてくから、昼休み行こうや。」

「うん。ありがとう。」


「目ぇはなした隙に敵の餌食になってるかもしれへんからな。」

最後にポソっと啓が何かを言ったんやけど、それはよく聞こえなかった。

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