Pinky2
それから昼休みになり、皆に渡しに行った。


「佐久間、土産。」

「え!?まじて!!サンキュー!美緒ちゃん♪」


「買ったのは美緒とオ・レ!!」



あはは…

なんか啓、さっ君敵視し過ぎやん。



「嬉しいわ、美緒ちゃん。」

「だから、美緒個人からやないわ!調子のんなっ!」


「美緒ちゃん、ありがとう。」



「無視すんなっ!」


…面白い。



「ったく…、なんやねん、あいつ。」


さっきから啓は機嫌があんまりよくない。

私達は続いて南のいる教室へと向かった。




「南ー?」

名前を呼んでも一向に教室から出てこない。


そしたら、同級生の男子が私達のもとに来てくれた。


「うわ!仲本じゃん南ならなんか教室さっきでてったよ。」

「そっか。ありがとう。」


「早く行くで。」

「あ、うん。」

啓が私の会話に口を挟むように言った。

南は今度渡せばいっか。


次は鈴ちゃんのところ。

「鈴ちゃんー?」

「あー!!」


鈴ちゃんは私達の方を向くとすごく嬉しそうに駆け寄ってきた。



「鈴ちゃ…。」

「風岡せんぱーい」



…え?

私の横をスルーして啓にくっついた。


なんとなくムッとする…。


「うわ…離れろや。」

啓が嫌がってるのを確認すると少し気持ちはましになるんやけど…。


「鈴ちゃん、これお土産やから、みんなで食べてな。」

そう言ってお土産を渡したけど…


「うん!」

私なんか眼中にないみたい。



もう!

いい加減に啓から離れてや!


「いっ…行こ、啓。」
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