Pinky2
それから昼飯も食べ、徹兄ちゃんを含めた酔っぱらい達は徐々に目を覚まし始めた。



そして、美緒と玄関までお見送り。



「世話になったなー」

本間な!


「また来るねー!」

もう来んな。



「妹ちゃんの夢みたよ可愛かった。」



バキッ!!



あ、うっかり殴ってもた。


「いってぇ…。」


「美緒に二度と触んな。」



最後にちゃんと言っておかねぇとな。

「彼氏君は暴力的だね。」

うっせぇ。

さっさと帰れ。



自分でも最低な見送りだとは思うけど。

俺はあいつ等が見えなくなるまで睨み続けた。



「啓…。」


美緒は俺を気遣うように、顔を覗いてきた。





「やっぱ許せへんわ、あいつ等。」




3人がちょうど見えなくなった瞬間、まだ遠くを睨み付けながら美緒に言った。


すると横で美緒は幸せそうに笑った。



「…啓がいてくれてよかった。」



あー、もう。



「そういう事、今言うの禁止!」






「あはは、啓、顔真っ赤やん。」







「うっせ。」


そう言いながら美緒の手を握った。



そっと優しく









大切に



大切に─…




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