Pinky2
啓にあたってもしょうがないのは分かってんねんけど…。


やっぱお兄ちゃん、なんかあるんや。

じゃないと、私にあんな態度とらへん。




どうしよぅ…。





「で?徹兄ちゃんは何て?」

「何にも話してくれんかった。」


私がそういうとそれを分かっていたとでも言うように頷いた啓。



「ま、そんないきなり話すとは思えへんしな。時間かけて聞き出すしかないんちゃう?」



やっぱそうやんなぁ…。


「お前が落ち込んでどないすんねん。俺等でなんとかするんやろ?」


「うん。そーやな。」

そして次の日は渚さんは来なかった。


気のせいかお兄ちゃんも帰ってくるのが遅い。



「なかなか手掛かり掴めへんな。」


「ほんまなぁ…。」


なんで避けんのやろ。



「同窓会でなんかあったとしか考えられへんよなぁ。」



…同窓会?








あ!だからか!!



「だからか!あんなお酒嫌いなお兄ちゃんが酔って帰ってきたの!!」



「ん?あ、ああ。」



じゃあ、あの時一緒にいたお兄ちゃんの友達に聞いてみればいいやん!


もっと早く気づくべきやった。



意外な手段を見つけ、喜んでいる私を横目に啓は何とも言いにくい表情をした。


「美緒…まさかあいつ等に話聞こうとか思ってへんやろな。」


「あ、バレた。」


啓は鋭い。


「あかんで!そんなんあかん!!」


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