Pinky2
「ん?なに?」


「あ…やっぱなんでもないわ。」



「え?どうしたん?」


「何もないって!」



な…なんじゃそら。


とりあえず、渚さんに会わな解決せんよな!


家来てくれるまで待とう!





それから3日後…



「今日こそはいてくれないと困るで渚さん…。」


啓も部活復帰で一緒に帰らなくなった。


それどころかお兄ちゃんたちを気にしすぎて、まともに啓とゆっくりできていない。




「はぁ…。」


早く解決せんかな…。






と思って前を向いた時、家の前に立っている人…。


「あ…。」



先に気付いてくれたのは







渚さんやった。

「渚さん!やっと来てくれた!」


私は喜んで渚さんのもとへ駆け寄ったんや。


「忘れ物を届けにきただけなの…、これ、徹に渡しといてもらえる?」


え…?


「渚さん…お兄ちゃんに会いに来たんやないん?この前やって話すために来たんやろ?」



「…。」



私の言葉に渚さんは黙ったまんま。


言い過ぎなのかもしれへん。

しかも、渚さんにはいつもの元気よさが感じられへん。






ガチャ…



「美緒ー?居るんか?」


え!?

お兄ちゃん!!?
何で帰ってきてるん!?




「あ…。」


渚さんは突然弱々しい声を出した。


「川村…。」


え!?
渚って呼ばへんの!?



「わ、忘れ物、届けにきただけなの。すぐ帰るわ…。」


「え!?渚さん!!」


渚さんは鞄から出していた袋を私に渡して走り出した。


「待って、渚さん!」



私は持っていた袋を地面に落として、渚さんを無我夢中で追いかけた。



「…。」



カサ…



私が走っていった後、お兄ちゃんは袋を手にとった。






────…
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