Pinky2
「私だって言いたくて言ったんじゃない。徹が…好きだから言っただけなの…。」



わかるで…渚さん。


きっとたくさん勇気が必要やったんやんな…。



「でもそれからは私と徹の間にひびが出来て、知らない間に自然消滅になってた…。」



「そんな…。」


「怖かったの…距離が離れていくのがわかってて、話出来なかったの。」



じゃあ…


「その渚さんが夢を諦めた理由、お兄ちゃんは知らないんですね?」


「…ええ。」



じゃあ、ただすれ違ってただけやんか…。



「渚さんは今でも、お兄ちゃんの事…。」



「好きよ…。」




「そうなんやったら、今から家に行こうや!渚さん!」


「え……、なん…で?」



「お兄ちゃんの誤解とかなあかんやん!」



私は敬語使うのも忘れて、渚さんの涙をふく手を引っ張った。





「そんな必要ないで。」




…へ?

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