Pinky2
私の大好きな人の声…

後ろを振り替えると


啓がいた。



「どういうこと?」


ザッ…

啓の後ろから現れたのは…


お兄ちゃんだった。




「…とおる…?」


渚さんはビックリしているみたいや。


「…そんな理由があったなんか聞いてへんぞ…。」


「…。」



黙り込む渚さんにお兄ちゃんは優しい歩調で近づく。

そして、うつ向く渚さんの頬にそっと手を当てた。



「気づいてやれなくて…冷たい態度とってごめんな。……………渚。」


渚…。

お兄ちゃんが渚さんを渚って呼んだ。

よかったね…渚さん。






「うっ…ううん…言わな…かったの…は私だからっ…。」



私には、渚さんの涙の色がさっきと違うように見えた。


「さてと、後は2人きりで話し合ってもらおーや。」



啓は私だけに聞こえるように、言った。



「うん。そーやな…。」


ちゃんと仲直りしてよ…



お兄ちゃん。
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