Pinky2
「ま…まさか…。」

「そ。俺たち学校公認の仲やから」


そう言って啓は私の肩をぎゅっと抱き寄せた。



うわ…恥ずかし…。



「やから、俺らの間に入ってくんなよな。」



うわ…きっぱり言った!

鈴ちゃん、傷ついてるんじゃ…。



と思って顔を見ると、何故か



「なーんだ。やっぱ付き合ってるって、本当だったんだ。よかったね、美緒お姉ちゃん」



にこにこだった。

な…何で?


「くやしーけど、お姉ちゃんには敵わないよ。」


そう言いながら、スキップで早々と行ってしまった。

私と啓はキョトンとしてしまった。


「なんやあれ…?」

「知らん。」


それから学校で奈々たちと遊んだ。


「へぇ〜。鈴ちゃんがねぇ。」


「うん…。」


実は鈴ちゃんには反対されると思っていたから、「よかったね。」と言われたときは、嬉しかった。


昼休み、私たちはいつも4人でご飯を食べてるんやけど…



「ねぇ美緒、啓は?」

「それが、さっきから探してるんやけど、何処に居るか分からんねん。」


本間に何処行ったんやろ…。

最初トイレ行ってくるから先行っとけって言われて…。


考え出したら止まらない。
私、相当啓にベタボレしてるな…。


「気になるから探してくるっ!先食べといて!」


英二と奈々にそう言って、私は啓を探しに行った。


校舎入ってすぐの所で女の子の声がした。


「どうしても、諦めきれないんです。私じゃダメですか?」


うわ…告白!?
誰やろ。

ヤバいっ、引き返さな!


そう思い、踵を返した時だった。


「なんでっ、あれだけアピールしたのに!仲本先輩なんかより、絶対あたしの方が可愛いのにっ!」


…仲本って…私?

…もしかして……
告白されてるのって…




「俺、あんたみたいな子、好きにはなれへんわ。美緒以上に可愛い奴とか居らんから。」



啓や!!!!!
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