紙飛行機が届けた詩
届かない詩
…面倒なことになった。
曲が思いつくと、歌ってしまう癖のせいで、女子高生に絡まれた。
…はぁ
この癖、昔から面倒を呼び込むんだよ。
どうする、俺。
あの女子高生達が
大学に来てしまえば
俺が帝だってばれる。
普段のこの姿は
芸能科の奴らだけしか知らない。
もし、学外にばれたら、今まで出かけることが出来たのに、それも出来なくなる。
彼女達と別れ、一人歩道を歩く。
「おいっ!帝っ!」
こんな所で俺の名前を叫ぶ奴なんて
一人しかいない。