紙飛行機が届けた詩
「うちらは舞咲だよねぇ。雅は家が家だもん。うんうん」
友愛は雅の肩に手を置いて頷いている。
雅の家は日本舞踊の名家であり
彼女も幼い頃から舞っていた。
舞咲大学の伝統芸能科志望なのだろう。
(舞咲には特殊な科が他にもあって、確か、芸能科や、服飾科などの、専門学校のような科があるんだよね。
あー、雅のお兄さんもそこだったっけ)
「友愛はどこの科志望?」
「ん?うちは服飾。去年、文化祭行ってさ、服飾科が作った服、芸能科のモデルが着てファッションショーやってたんだよね。
それ見てかっこいーって思って」
友愛は少し照れ臭そうに言った。