紙飛行機が届けた詩
あたしは恥ずかしくなった。
二人共ちゃんと考えてるんだ。
真っ白な志望書を見てると無性に自分が恥ずかしくって
それをどうにかしてしまいたかった。
あたしはそれを折り始めた。
見たくない。
大学なんてどうでもいい。
未来なんてどうでもいい。
紙飛行機にして飛ばしてしまおう。
「…っ、ちょっと!何して…」
友愛が言い終わる前に、あたしはそれを投げた。
ぐちゃぐちゃになった想いを乗せて。
それは橋の下の広場に向かって飛んで行った。
空は茜色に染まり、紙飛行機の白さをよりいっそう際立たせていた。