紙飛行機が届けた詩
「和ちゃんに雅ちゃん、友愛ちゃんね。高校何年生?」
「3年です」
永田さんが答える。
「へぇ、じゃあ、今年は大変だね。
おれも大変なのよ」
虎牙と目が合う。
おれは目を逸らし、アイスティーを頼んだ。
「あたし、
Blue Hearts大好きなんです!」
桜庭さんは虎牙に向かって言った。
「ありがとう。
ちなみに、誰が一番好き?」
こいつは、また余計なことを。
「えー、決められませんよ。でも、言うとすると
……帝、ですかね。
ってか、呼び捨てでごめんなさい!」
良いよ、と言う虎牙の笑顔には、別の意味も含まれているだろう。
「帝のどういうとこ好き?」
「あたし、詩が好きなんです!」
--っ
多分、今のおれは素っ頓狂な顔をしているだろう。
「そうか、帝、超喜ぶぜ。
…そうだ、ここだけの話」
虎牙は顔を寄せるよう促した。