紙飛行機が届けた詩
「帝[ミカド]、次の曲はこういう指向でいきたいんだけど…」
「だから、俺はそういう詩や曲は書きたくないって、前から言ってますよね」
「でもね、あなたたちの…」
「もう、良いですか?」
社長が言い終わる前に、俺は席を立つ。
「…っちょっと、まだ話は終わってないのよ!」
-うるさい。うるさい、うるさい、うるさい-
俺は俺が書きたい物を書く。
何気ない日常から、たわいもない会話から生まれる詩を…
そんな詩を
彼らと歌いたい。
俺は事務所を出た。